【治らないはウソ!】脳から見る発達障害のお子さんの子育てポイント

この『nuts(ナッツ)』を読んでくださっているみなさんは、

発達障害のお子さんをお抱えの方、

または、

お子さんが発達障害かもしれないと思っている方

はたまた、

妊娠している方で発達障害を予防したい方

のいずれかに当てはまると思います。

発達障害と聞くと、とても不安になりますよね。

私も発達障害のお子さんのレッスンをしており、その保護者の方とお話する機会が多いので、日々の生活での大変さや苦労、不安などについて知る機会が多いです。

(もちろん、みなさんの不安や大変さは100%理解しているなど、おこがましいことは言えません。)

また、日々のテレビや雑誌などのメディアでも、”発達障害児の増加”、”療育”など、あたかも発達障害が「悪い」と思わせるような言葉がはびこっています。

(「障害」という言葉も、よくありません。)

さらに、発達障害の支援学級の先生や指導の専門の方に過去に相談した方のなかには、

「発達障害は生まれつきだから治らない」

と言われた方もいらっしゃると思います。

小児科や精神科の先生に診断してもらっても、発達障害と診断され、子どもとの関わり方などの「対処法」を教えてもらえるだけで、「改善方法」もしっかりと教えてくれる先生が少ないと思います。

また、発達障害についての情報をたくさんあり、どれを取捨選択すればいいかわからない方も多いと思います。

そこで、今回は、日々発達障害のお子さんのレッスンをしながら、主に脳科学の分野から国内外の研究論文や文献の情報を収集している私が、発達障害のお子さんをお抱えのお母さん・お父さんにお伝えしたいことをここではご紹介します。

そのため、発達障害のお子さんをお抱えの方はもちろんのこと、発達障害について知りたい方も読んでいただけると新しい発見があると思います。

【”発達障害が治らない”はあり得ない】
発達障害は生まれつきでも改善できる!

発達障害の支援に関わる方々は、

「発達障害は生まれつきだから、上手に付き合っていくことが大事」

とおっしゃることが多いのではないでしょうか?

また、このようなことを言われたことがある方も少なからずいらっしゃると思います。

このようなことを言われると、とても不安になりますよね…。

たしかに、「発達障害は生まれつき」であるということは100%間違っているとは言えません。

なぜなら、発達障害は遺伝の要素が少なからず関係あるからです。

ただ、遺伝だけで発達障害が絶対に発症するわけではありません。

遺伝はあくまでも発症のリスクがあるだけで、そこにさまざまな環境的な要因が重なることで発達障害が発症します。

そのため、「生まれつきだから仕方ない」は完全には否定できませんが、合っているとも言えません。

また、仮に”生まれつき”だったとしても、「治らない(改善しない)」というのはまったく根拠がないウソです。

そのようなことを平気で言っている方は、発達障害がどういったものなのか、どこに原因があるのかを勉強していない方です。

一方で、発達障害の原因がなにかを知っている方は「発達障害は改善することができる」ことを知っています。

そして、その秘密は「脳」にあるのです。

【発達障害の症状は改善できる!】
「発達障害=脳の発達の遅れ(機能障害)」

そもそも発達障害の根本的な原因は「脳」にあります。

つまり、

発達障害=脳の発達の遅れ(脳の機能障害)

ということです。

脳は、人間の生活のすべての指令を司る部分です。

「見る」「聞く」などの基本的な”機能”はもちろんのこと、「記憶」「感情」「話す(コミュニケーション)」などの”機能”もすべて脳が重要な役割を果たしています。

また、自分の感情や欲望をコントロールしたり、目標を立てて計画を立てたりするのも脳の重要な”機能”の一つです。

ただ、何らかの原因で異常がもたらされ、通常より脳の発達が遅れると、これらの”機能”に障害が生まれることがあります。

これが「発達障害」です。

でも、脳は一生をもって変化しつづける特殊な器官です。

(もちろん、脳が変化しやすい時期とそうでない時期がありますが、0~8歳の子どもは特に脳が変化しやすい時期とされています。)

そのため、何らかの原因で脳の発達が遅れ、機能障害が生じたとしても、適切なトレーニングによって、未熟な脳を発達させることで、発達障害は改善することができます。

また、脳は環境や日々の経験によって、どんどん変化していきます。

(特に0~8歳はみるみる変化していきます。ですので、「幼児教育」が大切になります。)

つまり、“脳科学”の分野からすると、そもそも「発達障害=生まれつき」という表現がまちがっているし、「生まれつきだから改善しない」ということもありえないのです。

発達障害の診断は小児科の先生や精神科の先生によって診断されることが多いです。

ですが、そのような先生方のなかには脳科学の精通していない先生もいらっしゃいます。

また、診断方法についても、発達障害のお子さんに見られやすい特徴をまとめたリスト(DSM-5など)をもとに、医師が対象となるお子さんを観察したり、保護者の方から話を聞いたりして判断します。

そのため、いくら医師といえど、主観的な評価が入ることは否定できません。

つまり、発達障害と診断されても、誤診の可能性があるということです。

ですので、診断を受けても、それを鵜呑みにせず、必要以上に気にする必要はありません。

(そもそも「健常児」と「発達障害児」は明確に分けられるものでもないという問題もあります。)

【どんな種類があるの?】
発達障害の主な3つの種類

発達障害の根本的な原因は「脳」にあることはお伝えしました。

また、発達障害は脳の発達の遅れ(脳の機能障害)が原因と考えられています

ただ、発達障害の種類によって、その原因も少し異なっていきます。

また、子どもの発達障害は主に以下の3つの種類に分類されます。

■自閉スペクトラム症

■ADHD(注意欠如・多動性症)

■学習障害(LD)

では、それぞれの発達障害について、わかりやすく解説していきます。

自閉スペクトラム症

自閉スペクトラム症は、さまざまな特性があり、そのあらわれ方にも個人差があります。

ただ、そのなかでも共通して見られやすいのが以下の2つです。

「人とのコミュニケーションの苦手さや困難」

「こだわりの強さや感覚の方より」

また、ひとつの発達障害の特性は、ほかの発達障害の特性とも重なり合うことがあります。

(つまり、自閉症とADHDの両方の診断を受けるケースも珍しくありません。)

自閉症の症状は社会で生きていく上で必要な人間関係を構築する上でネックになる症状がみられることが多いです。

ですので、しっかりとそのような症状を、脳が比較的やわらかい乳幼児期のうちに改善することも大切です。

ちなみに、自閉スペクトラム症のお子さんに見られやすい特徴・症状や診断基準に関しては以下の記事でわかりやすく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

子どもの自閉スペクトラム症の17の特徴・症状と診断基準を解説!「自閉スペクトラム症ってどんな特徴があるの?」 「うちの子はぜんぜんしゃべらないけど、ASDなのかな?」 自閉スペクトラム症...

ADHD(注意欠如・多動性症)

ADHDは「Attention Deficit / Hyperactivity Disorder」のかしら文字をとったもので、日本とでは「注意欠如・多動性症」と呼ばれています。

また、ADHDには大きく分けて以下の3つの症状が主にあるとされています。

■多動症

■不注意

■衝動性

この3つADHDの主な特性と言われており、ずっと動き回ったり、何度注意しても態度が治らなかったり、突然衝動的な行動を起こしたりなどの症状がみられます。

ただ、ADHDだからといって、この3つがすべて見られるわけではありません

逆に、自閉スペクトラム症の感覚過敏などを併せ持つ、つまり、複数の発達障害の症状がが見られることもあります。

ただ、これらの行為は、「子どもらしさ」を表すものでもあります。

ADHDのお子さんは元気で活気があり、いろいろなものに興味・関心を示すなど、良いところもたくさんあります。

また、ADHDの方は健常児よりも、創造性が高いとされています。

ですので、政治家や起業家、芸術家などにも向いていると言えます。

(アップル創業者のスティーブ・ジョブズやマイクロソフト創業者のビル・ゲイツなどもADHDと言われています。)

ですが、健常児のお子さんと大きく異なるのは、「その場に応じた調整ができない」ことです。

静かにしたり、じっとしたりしなければならない空間でも、自分の感情を抑えられず、暴れてしまったり、走り回ったりする点はしっかりと改善する必要があります。

ちなみに、自閉スペクトラム症のお子さんに見られやすい特徴・症状や診断基準に関しては以下の記事でわかりやすく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

【わかりやすく解説】子どものADHDの15の特徴・症状と診断基準ADHDは、「注意欠如・多動症」と言われ、じっとしていられなかったり、忘れ物が多かったりなどの特徴が見られます。そこで、今回は、「ADHD(注意欠如・多動症)」のお子さんに見られやすい特徴や症状、その診断方法についてわかりやすく解説します。...

学習障害(LD)

学習障害は、LD(Specific Learning Disorder)とも言われ、日本語では「限局性学習症」と呼ばれています。

また、日本では、「学習障害(Learning Disabilities)」という呼び方が広くしんとうしています。

LDは、元々、「読む・書く・算数・推論する(見通しを立てる)における困難」と定義がなされており、学習障害か診断するときにもアメリカ精神医学会の診断基準「DSM」や世界保健機関(WHO)が作成した「ICD-10」を用いておこないます。

ですが、日本において学習障害は先ほどの「読む・書く・算数・推論する(見通しを立てる)における困難」に加えて「聞く・話す」もプラスされて考えられています。

学習障害のお子さんは知的能力(IQなど)は問題ありませんが、特定の能力に障害が見られることがほとんどです。

ですので、小学校に入学すると、特定の教科だけ成績が悪いなどの特徴もみられます。

一方で、異常に暗記能力が高かったり、大人顔負けなくらい上手な絵を描いたりなど、何か突出した能力を持っていることもあります。

ただ、「読み・書き・計算」に問題があると、学校の普段の授業についていけず、劣等感や恥ずかしさを感じてしまうこともあります。

そして、不登校にや引きこもりなどの”二次障害”につながるケースも少なくありません。

ですので、親御さんや指導者など周囲の人間が、そのお子さんの特性などを見極め、工夫や配慮をしてあげることも大切になります。

ちなみに、学習障害(LD)のお子さんに見られやすい特徴・症状や診断基準に関しては以下の記事でわかりやすく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

【わかりやすく解説】子どもの学習障害(LD)の特徴・症状と診断基準学習障害(LD)は代表的な発達障害のひとつで、主に「読み・書き・計算」に問題が生じることが多いです。そこで今回は、学習障害のお子さんに見られやすい18特徴や症状についてわかりやすく解説するので、気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。...

【発達障害の原因ってなに?】
発達障害の原因とされる5つのリスク

発達障害の原因は、時代によってさまざまな議論が展開されてきました。

最初のころは「冷凍マザー仮説」と言われて、お母さんの育て方が原因だと批判された時代がありました。

(一生懸命子育てをしているお母さんからすると、怒りを覚えますよね…。)

その後は、「遺伝子仮説」つまり、DNAなど遺伝的なものとされてきましたが、現代ではさまざまな研究が進み、「環境」が大きなリスク要因とされています。

ただ、環境といっても、これが意味する幅は広いです。

一般的な育児環境から妊娠中の母体内の環境、農薬などの化学物質、食べ物などによる栄養の偏りなど、その要因はさまざまです。

これらをを踏まえて、発達障害のリスクとして考えられている要因は以下になります。

①遺伝

②男性の高齢

③妊娠中の生活習慣
(タバコ・食事・スマホなど)

④出産時のトラブル・授乳

④農薬・化学物質
(室内汚染・大気汚染)

⑤非科学的な幼児教育

他にもリスク要因として考えられるものは多いですが、大きく分けるとこの5つに集結します。

それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

①遺伝

発達障害には遺伝的リスクがあります。

たとえば、発達障害のなかでも代表的な「ADHD」の遺伝率は約80%とされています。

(これは背の高さや知能指数(IQなど)とほぼ同じ遺伝率とされています。)

また、自閉症スペクトラムでは約50%で、体重の遺伝率などほぼ同じです。

ただ、これらの遺伝率の値は、発達障害の研究者の間でも議論があるため、100%正しいということはありませんので、あくまでも目安としてご理解ください。

ただ、発達障害はこのように遺伝的リスク要因がありますが、これだけで発症することは少ないです。

これに、環境的リスク要因が重なって、「遺伝的リスク要因×環境的リスク要因」が相互作用することで発症します。

そのため、「遺伝も関係している」ことはしっかりと把握しておきましょう。

また、“発達障害と遺伝の関係性”については以下の記事でより詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね!

【発達障害は親子や兄弟で遺伝する?】発達障害と遺伝の関係を解説!発達障害は遺伝の影響を受けています。"そこで今回は、代表的な発達障害(ADHDや自閉症など)の遺伝率についてご紹介するとともに、発達障害と遺伝の関係について、多くのお母さん・お父さんが誤解していることについてもわかりやすく解説します。...

②男性の高年齢化

近年、女性の晩婚化などが取り上げられることが多いですよね。

ただ、父親の高年齢化も実はさまざまなリスクを含んでいます。

例えば、代表的な発達障害のひとつである「自閉症スペクトラム」の発症は父親の高年齢化が影響することが明らかになっています。

これは、父親の精子のDNA状で遺伝子の突然変異が起き、蓄積していることが原因とされています。

精子のDNAは修復力が弱いため、放射線や遺伝に悪影響を与える化学物質などに長い時間晒されることこのような事態をもたらすリスクがあります。

③妊娠中の生活習慣

タバコや食事、スマホの使用など、妊娠中のお母さんの生活習慣も発達障害のリスク要因の一つとして挙げられます。

そのなかでも、一番気をつけるべきは「タバコ」です。

遺伝的リスクがある方が妊娠中にタバコを吸うと、遺伝的リスク要因と環境的リスク要因が相互に作用して、ADHDになる確率は3倍程度増えるというデータがあります。

(ADHDの遺伝的リスク要因があっても、タバコを吸わなければ、生まれてくる子どもがADHDになる確率は低く、遺伝的リスクのない人がタバコを吸うのと同じレベルになります。)

また、ご自身が吸っていなくても、受動喫煙することでADHDになるリスクが高まることもあります。

④出産時のトラブル・授乳

発達障害は、出産時のトラブルや授乳などによっても引き起こされる可能性があります。

たとえば、出産時に赤ちゃんへの酸素の供給が比較的長い時間絶たれたりするだけで、大きな影響を与えます。

また、一部の人工ミルクも発達障害を引き起こすリスクになります。

適切な栄養成分が欠けている人工ミルクで育てた場合と、母乳だけで半年間以上育てた子どもに比べて自閉症スペクトラムになる確率は3倍になるという報告もあります。

そのため、出産時のちょっとしたトラブルや出産直後の広い意味での養育環境も発達障害のリスクになることをしっかりと把握しておきましょう。

④農薬・化学物質

発達障害のリスク要因は、日常生活のなかにも潜んでいます。

目に見えない大気汚染や室内汚染、普段食べている飲食物に含まれている有害物質や農薬んどによっても発達障害のリスクは高まります。

このようなものは対策するのにも限界がありますが、極力、避けるようにすることも大切です。

ちなみに、これらは子どもが直接摂取することはもちろん、妊娠時にお母さんが摂取することで胎児にわたり、発達障害のリスクを高める要因にもなります。

⑤非科学的な幼児教育

発達障害は、子どもが生まれてからの育児・教育によって”作られること”もあります。

たとえば、スマホやタブレットなどのデジタル機器に長時間晒したり、英語の早期教育としてDVD教材を見せすぎたりすると、それだけで脳が歪み、発達障害的な症状を発症するようになります。

(幼児教育でおなじみの”フラッシュカード”もそのようなリスクを含むことが最近の研究で示唆されています。)

そのため、非科学的な幼児教育によって発達障害的な症状が作られ、それによって発達障害と診断される可能性もあるので、十分な注意が必要です。

また、ここでピックアップしたもの以外にもさまざまな原因が考えられます。

それについては以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね!

【遺伝?環境?】子どもの発達障害の原因として考えられる12のこと発達障害は基本的に「遺伝」と「環境」の2つの要素が相互に作用することで発症します。また、原因を知ることで、予防できたり、より症状がひどくならないよう対策したりもできます。そこで、今回は研究で報告されている子どもの発達障害の12の原因を解説します。...

【どうやれば改善できるの?】
改善の鍵となるのは脳の”前頭前野”

発達障害は「脳の発達の遅れ」が原因であることをお伝えしてきました。

そのため、適切な時期に適切なトレーニングをすることで、発達障害のさまざまな症状を改善することはできます。

ただ、脳といっても、そのなかにはさまざな分野があります。

『ブロードマンの脳地図』では、以下のように1~52の領野に分かれています。

このように脳はさまざまな領野に分かれており、それぞれ役割があります。

また、各研究からも発達障害の原因とされている領野にはいくつか説があります。

ですが、自閉症スペクトラムやADHD、学習障害(LD)の症状を改善する上で共通する重要な領野があります。

それは、「前頭前野」です。

ここで少し、前頭前野の特徴や役割について見ましょう。

【脳の司令塔!】
前頭前野の役割と働き

 

【出典】KUMON

前頭前野は、脳のなかでも最も大事な領野とされており、「脳の司令塔」を担う部位でもあります。

前頭前野は、自分の欲求や感情をコントロールしたり(自制心)、目標を掲げ計画を立てたりする役割があります。

他にも複数の物事を一時的に保持する”ワーキングメモリ”を担ったり、意思決定をしたり、コミュニケーションにも大きな役割を果たします。

また、この前頭前野の役割から、ADHDや自閉症などの発達障害も総合的に理解できます。

たとえば、ADHDのお子さんに見られやすい注意散漫や多動性・衝動性は前頭前野が未発達のため自分の感情をコントロールしたり、抑制したりできていないと考えられます。

自閉症のお子さんに見られやすいコミュニケーション障害や他者と良好な関係がじょうずに築けないことについても、前頭前野に原因を見出すことができます。

そのため、発達障害の症状を改善する上でも、この「前頭前野」のトレーニングは重要になってきます。

もちろん、発達障害のすべての原因が前頭前野にあるとは言えません。

ほかの脳の領野(海馬や扁桃体など)に原因がある可能性もありますし、脳内のホルモンに原因がある可能性もあります。

(ただ、脳内ホルモンの分泌にも前頭前野は関わっています。)

ですが、前頭前野の発達をしっかりトレーニングすることで、落ち着きがなく走り回ったり、忘れ物を多くしてしまったり、他者とのコミュニケーションがじょうずに取れないなどの症状を改善することができます。

また、前頭前野の発達は一生を通しておこなわれるとされていますが、4~6歳をピークに8歳までが最も発達しやすい時期とされています。

この時期を過ぎてしまうと、トレーニングをしても発達障害の症状を改善しにくくなるのも事実です。

ですので、発達障害である場合は、早めにトレーニングを始め、改善していくことが必要になります。

【薬物治療の実態は…?】
ケースによっては薬物治療も必要

発達障害の治療法のひとつとして「薬物治療」がありますよね。

実は、これにも実は長い歴史や背景があります。

ここは重要でないので簡潔にまとめますが、発達障害がここまで有名になり、メディアでも取り上げられるようになった裏には「薬剤会社」の存在もあります。

(声を大にして言うことはできませんが、治療薬を売りたいがために発達障害がここまでいろいろなところで取り上げられ、問題視されるようになった背景もあります。)

ただ、もちろん治療薬が必要なケースもあります。

たとえば、ADHDは、脳内ホルモンの「ドーパミン」と「ノルアドレナリン」の機能低下と結びついています。

そのため、これらの物質の機能を強めるため薬を服用するのも時には必要になります。

(アメリカではそのような対応が取られています。)

ただ、これはあくまでも「その場しのぎ」の対処方法で、根本的な改善にはなっていません。

つまり、薬の効果が切れてしまえば、ADHD特有の症状はまた発症します。

そのため、根本的に改善するためには、先ほどもお伝えした前頭前野のリハビリを同時に進めていくことが必要になります。

ですので、薬物治療は時に必要ですが、これだけに頼るのはNGで、しっかりと根本的な改善治療と併用していくことが大切になります。

【栄養療法で発達障害が改善!】
日々の食事で意識すべき2つの栄養

「食事で発達障害が治る!」

と聞いたら、あなたは信じますか?

近年、さまざまな国内外の研究によって、発達障害の治療法のひとつとして「栄養治療」があります。

そして、発達障害を改善するための特に大事とされている成分、それは

「たんぱく質」と「鉄分」

の2つです。

この2つを日々の食事の中にしっかりと取り入れることで、発達障害が改善しているケースがあります。

また、これに関連する研究などもいくつかあります。

食事は、毎日おこなうものなので、いわば「習慣」です。

この習慣が間違っていると、それが子どもに与える悪影響も大きいです。

そのため、子どもの発達障害を改善したいのであれば、日々の食事を見直すことはとても大事です。

発達障害の改善のカギを握る栄養や食事の献立・メニューを考えるときのポイントは以下の記事でわかりやすく解説しているので、こちらも必ずチェックしてみてくださいね!

【食事で子どもの発達障害は治る!】発達障害を改善する2つの栄養と献立「食事で発達障害が治る!」 と聞いたら、あなたは信じますか? 近年、さまざまな国内外の研究によって、発達障害の治療法のひとつ...

【発達障害は人類の進展に必要?】
貴重な人材になる可能性を秘めている。

ここまで、発達障害の原因や改善方法について、なるべくわかりやすくお伝えしてきました。

どうしても、ここまで読んでいると

「発達障害は一種の障害で改善・治療が必要」

と思ってしまうと思います。

たしかに、この人間社会で生き抜いていくためには、改善すべき点があり、そのためにトレーニングや治療をすることは必要です。

ですが、発達障害のお子さんは、実は将来世界に日本に大きな革新やインパクトを与える貴重な人材になる可能性を秘めています。

みなさんは、世界に大きな革新をもたらした創業者といえば誰を思い浮かべますか?

WindowsのPCの開発などで有名なマイクロソフト創業者の”ビル・ゲイツ”やiPhoneなどを開発したApple創業者の”スティーブ・ジョブズ”などではないでしょうか?

実はこの2人はADHDです。

また、過去の偉人になりますが、織田信長や坂本龍馬などもADHDだったのではないかと言われています。

ほかにも、多くの著名人や芸能人・タレントが発達障害であったという情報はよくあります。

また、ADHDの成人は創造力が高いことが以前からわかっています。

さらに、2015年ごろから各研究によって自閉症スペクトラムの人も独特な創造性をもつことがわかってきました。

学習障害(LD)の方でも、突出して優れた能力をもっているケースがあります。

そのため、このような方々は芸術家や起業家、研究者、政治家などの適性がありますし、そのような可能性を秘めているのです。

世の中では、発達障害はマイナスに捉えられていますが、そんなことはありません。

(これはお世辞でもありませんし、みなさんを元気付けようと思ってお伝えしているわけでもありません。)

また、そもそも人類の進化の過程からみれば、もしADHDや自閉症などの発達障害に関わる遺伝子が不要であれば、淘汰されていくはずです。

でも、それでも残り続けているということは人類の進化・発展に必要な遺伝子だからです。

これはスピリチュアルなお話ではなく、いたって科学的な見解の一つです。

(脳科学者や他の研究者の方などもおっしゃっています。)

そのため、発達障害であっても、そのお子さんの優れたところはとことん伸ばし、その子が社会で生きていくために必要な能力は適切なトレーニングで改善することが大切です。

そうすることで、その子オリジナルの「独特な脳」を育てていくことが必要です。

【月齢別の育て方が大切!】
0歳~8歳までの育児がポイント!

発達障害には、さまざまなリスク要因があり、そのなかに遺伝も含まれています。

ただ、遺伝はあくまでも発症のリスクを抱えるだけで、それだけで発達障害になる可能性は少ないです。

むしろ、近年の研究を踏まえると、養育環境(母子関係、食事、ウィルス)のほうが重要ともいえます。

ですので、発達障害の遺伝的リスクを抱えていても、妊娠中の生活習慣や出産後の養育環境、子どもとのコミュニケーション(子育て・幼児教育を含む)を気をつけ、工夫することで、発達障害を避けたり、発症したとしても症状を最小限に抑えることができます。

また、脳は8歳までに成人の90%以上が完成すると言われています。

そのため、0歳~8歳までにしっかりとした子育てや幼児教育をほどこすことが発達障害の予防や改善にもつながりますし、そのお子さんの地頭や人間性を伸ばすことにもつながります。

しっかりとお子さんの月齢・年齢をもとに、適切な幼児教育をすることが大切になります。